アフターピルとは?
アフターピルは、避妊に失敗した際に服用することで妊娠の回避を期待できる薬です。現在は72時間以内の服用がすすめられるノルレボ(レボノルゲストレルという黄体ホルモンが配合された薬)が処方されることが一般的とされていますが、120時間以内に服用することがすすめられるエラ(ウリプリスタル酢酸エステルという成分が含まれた薬)が処方されることもあります。
妊娠が回避できるメカニズムは完全には明らかになっていませんが、主に排卵を止める、または遅らせることによって妊娠を防ぐものと考えられています。一方で、仮にアフターピルを服用する前に排卵が起こっていた場合でも、受精や着床を阻止することで妊娠を回避することが可能とされています。
アフターピルを使ったほうがよい場面
アフターピルを使ったほうがよい場面として、以下のような場合が挙げられます。
- 性交時にコンドームなどが破損した、脱落した、除去に失敗したなどの場合
- 低用量ピル服用の1週目に3錠以上飲み忘れ、その月経周期中(飲み忘れた期間も含む)に無防備な性交を行った場合
- 子宮内避妊具が脱出した場合や、子宮内避妊具の除去前7日以内に無防備な性交を行った場合
- 低用量ピルと肝酵素誘導薬を併用した期間中や、併用終了後28日以内に無防備な性交を行った場合
上記のような場合はアフターピル服用による緊急避妊が推奨されています。
アフターピルはどのように飲むの?
アフターピルは、ノルレボの場合には無防備な性交から72時間以内に、エラの場合には120時間以内に服用する必要があります。
アフターピルの服用による妊娠阻止率は100%ではなく、ノルレボの場合は無防備な性交から24時間以内の服用で95%、24時間超~48時間の服用で85%、48時間超~72時間の服用で58%と、時間が経つにつれて低下します。ただし、72時間が経過すると効果がゼロになるわけではなく、120時間以内に服用できれば ある程度の効果が期待できるとされています。
一方、エラの場合には120時間以内の服用で85%の確率で避妊ができると考えられています。このように、可能な限り早くアフターピルを服用することで、より高い避妊効果を期待することができます。
また、銅付加子宮内避妊具の使用も検討可能な場合があります。これは、子宮内に機器を装着することで銅イオンが放出され、受精を阻害するものです。このように、時間が経過していても緊急避妊を行う方法はあるため、諦めずなるべく早めに受診するとよいでしょう。
アフターピルの副作用
アフターピルを服用すると、頭痛や悪心、嘔吐などの副作用が起こることがあります。万が一嘔吐した場合、服用から2時間以内の場合は薬の成分が吸収されていない可能性があるため、再度1錠服用する必要があります。
また、服用後に副作用として消退出血(血液中の女性ホルモンが減少することで、子宮内膜がはがれて起こる子宮からの出血。生理も消退出血の1つ。)や不正子宮出血が起こることがあります。
一方で消退出血は副作用ではなく、避妊が成功した目安と捉えられることもあります。ただし、消退出血か不正出血かの判断は難しく、消退出血が起こらない人もいるため、避妊が成功したか確実に判断できるのは次回の生理が来てからとなります。
副作用によって次回の生理が予定とずれることがあるため、予定日から7日以上経っても生理が来ない場合は妊娠検査を行うとよいでしょう。
アフターピルはどうすれば入手できるの?
アフターピルは現状市販されておらず、医療機関で処方してもらう必要があります。基本的に、婦人科などで簡単な問診を経て処方してもらうことが可能ですが、アフターピルに対する過敏症がある場合や重篤な肝障害がある場合などは処方できないことがあるため、注意が必要です。
また、アフターピルは通販で販売されていることもありますが、これは一般人が個人輸入したものを転売しているものであるため、薬機法違反となります。さらに、成分が本物である保証もないため利用は控えたほうがよいでしょう。
一方で、医療機関が実施するオンライン診療で処方してもらうことも可能です。その場合は、アフターピルが手元に届くまでに時間がかかることがあります。
アフターピルの処方は保険適用外です。別途診察料がかかったり、オンライン処方の場合は送料がかかったりすることもあります。
アフターピルが必要なときは早めに受診を!
アフターピルは、避妊の失敗後に服用することで妊娠を回避できる薬です。ただし、避妊失敗後一定時間以内でできるだけ早めに服用することでより高い効果が期待できるため、服用の必要性がある場合はなるべく早く医療機関を受診するとよいでしょう。
また、いざという時のために日ごろから低用量ピルを服用することを検討してもよいでしょう。低用量ピルは継続して服用することでアフターピルよりも高い効果が期待できる薬で、こちらも婦人科などの受診やオンライン診療で処方してもらうことが可能です。
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