ピルの服用中止を検討する例
ピルの服用を始めると、吐き気や頭痛などのマイナートラブルに悩まされたり、通院する時間が取れなかったり、思ったよりも費用がかかったりするなど、さまざまな理由により服用の中止を考える方もいます。
副作用がつらい
ピルの服用開始から2~3か月の間は、吐き気や頭痛、乳房の張り、むくみ、だるさなどのマイナートラブルと呼ばれる副作用が起こる場合があります。 この副作用の現れ方や程度については個人差があり、人によってはこのような症状が強く現れてしまう方もいるでしょう。 マイナートラブルは、体がピルに慣れると症状も落ち着くことがほとんどですが、我慢できないほどつらい場合や日常生活に支障をきたすような場合などには、医師に相談してピルの服用を中止することも検討しましょう。
通院する時間がない
ピルの服用を始めると、毎月病院やクリニックを受診して処方を受けなければなりません。 学業や仕事などで忙しく、なかなか通院に時間をさけない方はピルの服用を続けることがわずらわしく感じてしまうこともあるでしょう。 ピルを処方してもらうための定期的な通院が難しく、ピルをやめようか迷っている方は、通院をしなくても医師の診察を受けられる“オンライン診療”の活用を検討してみるのもおすすめです。 ただし、ピルの服用で副作用が強く現れたときなど、対面での診察が必要だと医師が判断する場合には医師の指示に従うようにしましょう。定期的な対面での婦人科検診も必要性は変わりません。
費用が高い
ピルを服用するにあたって、毎月のお薬代がかかります。さらに定期的な通院で検査などをした場合、ピルの費用だけでなく診察や検査などの追加費用がかかることもあります。 服用を始めてみたのはよいものの、予想外の出費が重なり続けることがむずかしくなる場合もあるでしょう。 ピルは主に避妊目的などで使用する場合は自由診療となることがほとんどで、販売方法や使用するピルの種類、処方を受ける病院やクリニックによっても価格が異なります。現状の費用が高いと感じた場合も、ピルの服用をすぐにやめてしまうのではなく、価格を調査した上で通院先を変更することも検討してみてはいかがでしょうか。
迷ったらまずは医療機関の受診を
副作用がつらく、ピルの服用をやめようか悩んでいる場合、まずは医師に相談・診察を受け、適切な方法で中止するようにしましょう。 通院する時間がない場合や、費用が高く続けられないと感じている場合も、何らかのアドバイスをもらえる可能性があるため、一度医療機関や医師に相談してみるのがおすすめです。
ピルの服用をやめたほうがよい場合
ピルはやめたいときにいつでもやめられる薬ですが、妊娠を希望する状況になったときや、更年期など、ピルの服用をやめたほうがよい場合もあります。
妊娠を希望する状況となった場合
ピルをやめるタイミングの1つは、妊娠を希望するときです。ピルの服用をやめると早くて2週間後~1か月ほどで排卵が戻るため、妊娠できるようになります。 巷では“ピルを服用すると妊娠しづらくなる”というような話を聞くこともありますが、ピルの服用で妊娠しづらくなるということは決してありません。 むしろ、ピルは排卵を抑制することで卵巣や子宮内膜を守るため、将来妊娠しやすくなるともいわれています。
更年期や閉経を迎える年代になった場合
低用量ピルは、40歳以上になると慎重な投与が必要となり、閉経している、もしくは閉経していなくても50歳以上の方は使用することができません。 さらに、40歳を過ぎると肥満や高血圧、糖尿病などにより血栓症のリスクを高めてしまうことがあるため、ピルの服用を続ける場合には注意が必要です。 40歳を過ぎたらピルをやめることを検討し、医師に相談・診察を受けるようにしましょう。
血栓症の初期症状が現れた場合
ピルを服用するうえで、もっとも懸念されるリスクの1つが“血栓症”です。非常に低い確率ですが、ピルを服用する女性では年間1万人あたり3~9人が血栓症を発症することがあります。ピル服用による血栓症の発症リスクは非常にまれですが、不安な場合や体に異変を感じるようであれば、ピルの服用を中止し、必ず医師に相談・受診するようにしましょう。また、血栓症の初期症状などについてが詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
ピルの服用をやめるタイミングについて
やめたいときにいつでもやめられる
ピルは、生理が始まっていて健康状態に問題がなければいつでも始められ、いつでもやめられる薬です。ライフスタイルに合わせて、必要がないと感じたら医師に相談をしたうえでピルをやめることができます。 ピルをやめる場合は、今飲んでいるシートを最後まで飲み切ってからやめるようにしましょう。新しいシートの服用を始めなければ、ピルの服用を中止することが可能です。 副作用がつらく、すぐにでも服用をやめたい場合には、一度医師に相談してみることをおすすめします。 また、ピルの服用をやめる場合は、医師に相談・診察を受けたり、必要であれば血液検査などを受けたりして、体に異変や異常がないか確かめるようにしましょう。 それでは、ピルの服用をやめたい場合、気を付けるべきことについては次の章で説明していきます。
やめたり再開したりを繰り返さない
ピルをやめたいと思ったら、今後ピルの服用を再開するかどうかも考える必要があります。 ピルの服用中には血栓症のリスクが考えられますが、これはピルの服用開始から4か月以内にもっとも発症するリスクが高まるといわれています。そのため、ピルの服用をやめたり再開したりを繰り返していると、血栓症を発症するリスクを度々心配しなければなりません。 血栓症のリスクをできるだけ最小限に抑えたいと思っている方であれば、むやみにやめたり再開したりすることは避けたほうがよいでしょう。 もし、何らかの理由で服用をやめる場合、服用の中止から3か月以内であれば、ピルの服用を再開しても血栓症のリスクは抑えられると考えられます。 ピルをやめたいけれど、服用の再開も考えているという場合には、一度医師に相談してから中止することをおすすめします。
ピルをやめると起こる体の変化
ピルを服用するようになると、コンドーム以上の避妊効果はもちろんのこと、生理痛の緩和や生理不順の改善、またニキビや肌荒れの改善など、さまざまなメリットがあります。 しかし、服用を中止したからといって、すぐに体に異変をきたすことはありません。
ピルをやめると生理痛などの症状が戻る
ピルの服用では、吐き気や頭痛などのマイナートラブルが起こる場合がありますが、このような症状はピルをやめることで改善します。ただし、ピルの服用をやめると以前のように生理痛が起こる状態に戻ってしまう可能性があります。 ピルの服用をやめたことで、生理痛が元の状態に戻り、つらいと感じる場合は医師に相談してみましょう。
3か月以内に自然な生理周期に戻る
ピルの服用をやめると、早ければ1~2か月、ほとんどの場合は3か月ほどで生理が戻ってくるでしょう。 もし、3か月経っても生理が再開しない場合は、ピルを処方してもらった医師に相談・診察を受けるようにしてください。 また、ピルの服用をやめると排卵機能が戻るため、1か月以内に50%の女性が妊娠可能となります。ピルをやめてから月経が来ない場合は妊娠している可能性も考えられるので、妊娠検査薬や医療機関で検査するようにしましょう。
ピルをやめるといつから排卵する?
ピルをやめると排卵が再開して、妊娠できる状態に戻ります。長期間ピルを服用している人でも、ピルをやめれば妊娠可能になるので安心して服用できます。 妊娠を希望する状況になったら、適切な方法でピルをやめて妊娠する準備を始めましょう。
3か月以内に約90%の排卵機能が再開
ピルの服用をやめると、ほとんどの方が3か月以内に約90%の排卵機能が元に戻ります。長期間ピルを服用している女性でも、同じように排卵が再開するので心配はいりません。 また、ピルの服用をやめた直後に妊娠した場合でも、胎児に影響を与えることありません。将来の妊娠に備えても服用できる薬といえます。
ピルをやめた直後から2~3か月以内に妊娠可能
低用量ピルの服用をやめると、やめた直後から遅くとも2~3か月以内に妊娠できるようになります。そのため、妊娠を希望するタイミングでピルをやめるのがよいでしょう。 また、ピルが不妊の原因になることはなく、むしろ不妊の原因にもなる子宮内膜症を予防できる効果も期待できます。
ピルの服用をやめるか迷ったら、まずは医師に相談を
ピルは、基本的にいつでもやめられる薬です。しかし、子宮内膜症や卵巣がんの予防にも効果が期待できるため、避妊する必要がなくても妊娠を希望する日がくるまでは継続服用することをおすすめします。また、ピルの服用をやめれば自然に排卵が再開して妊娠できる体に戻ります。 「副作用がつらい」「更年期でピル中断を検討している」という場合は自己判断で服用を中止せず、必ず医師に相談してから服用をやめるようにしましょう。 病院やクリニックに行く時間をなかなか作れないという方や、他人の目が気になる方などは、オンライン診療を検討してみてもよいでしょう。 自宅に居ながら気軽に医師の診察を受けることができるので、気軽に相談をすることも可能です。
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