ピルの服用ができない場合の片頭痛とその理由
ピルを服用するときに気をつけたいのが片頭痛です。
服用前の診察では、“前兆のある片頭痛が現れるかどうか”を確認します。前兆のある片頭痛とは、頭痛が起こる前にチカチカと目の前が光って見えるなどの症状が起こることを指します。
このような前兆のある片頭痛を持っている方の場合、前兆のない片頭痛を持っている方と比較すると脳卒中などの脳血管障害が起こるリスクが高くなるといわれています。さらに、ピルは血液を固まりやすくするため、血栓症のリスクが高まります。そのため、前兆のある片頭痛を持っている場合にはピルを服用することができません。
また、前兆のない片頭痛を持っている方でも、ピルを服用していると脳血管障害を起こしやすくなるといわれているため、注意して服用することが必要です。
片頭痛を持っている方の場合は、必ず医師に相談・診察を受けたうえでピルを服用するようにしましょう。また、服用中に体の異常や体調の変化を感じた場合は、なるべく早めに医師や医療機関で受診、もしくは相談することが大切です。
ピルの服用により頭痛が起こる原因
ピルを服用中に頭痛が起こる原因には、“ホルモンバランスの変化”と“卵胞ホルモンの減少”が関係しています。
ピルによってホルモンバランスが変化するため
ピルには“エストロゲン(卵胞ホルモン)”と“プロゲステロン(黄体ホルモン)”と呼ばれる2種類のホルモンが含まれています。
ピルの服用を始めると、頭痛や吐き気、腹痛、胸の張りなどのマイナートラブルが起こることがありますが、これはピルの影響で体内のホルモンバランスが変化するためです。
このようなマイナートラブルと呼ばれる軽い副作用は、体がピルに慣れればほとんどの場合、2~3か月ほどで症状は落ち着きます。3か月ほどピルの服用を続けて様子を見てみましょう。
ただし、服用開始からどうしても症状が改善しない、体調不良が続く場合は無理をせずにピルの服用を中止して、医師に相談・診察を受けるようにするのがおすすめです。
エストロゲンが生理や排卵により減少するため
頭の片側がズキズキと痛み、めまいや吐き気などの症状を伴うこともあるのが片頭痛の特徴です。
女性に起こる片頭痛は、生理周期に伴いエストロゲンが急激に変化してしまうことが原因の1つと考えられています。生理や排卵によりエストロゲンが減少してしまうと、痛みを抑えるはたらきや血管を収縮させるはたらきのあるセロトニンも減少してしまい、その結果、片頭痛が引き起こされるのです。
また、ピルにはエストロゲンが配合されていますが、薬を飲まない休薬期間や休薬期間中に偽薬(プラセボ錠)を服用しているときにも頭痛を引き起こしてしまう場合があります。このような場合もエストロゲンの減少が原因と考えられます。
血栓症の疑いがある場合
ピルの服用を開始したら、少なからず血栓症のリスクがあることを理解しておかなければなりません。
ピルの服用中に激しい頭痛やめまい、目のかすみや舌のもつれなどの言語障害、ふくらはぎの痛みなどがある場合、血栓症の初期症状である可能性が考えられます。
このような症状が見られる場合には、ピルの服用を一旦中止して、医師に相談・診察を受けるようにしてください。
ピルの服用中に起こった頭痛と頭痛が続く場合の対処法
ピルの服用中に頭痛が起こった場合は、飲み合わせに注意することが大切です。
医師の指導の下で頭痛薬を服用する
ピルの服用中は、ピルそのものの効果や頭痛薬の効果に影響を及ぼす可能性があるため、頭痛が起こった場合でも、飲み合わせに注意して頭痛薬を服用しましょう。
頭痛薬の中でも、“アセトアミノフェン”を主成分とする頭痛薬は、ピルの効果を強くしたり、鎮痛効果が弱まったりする可能性があるので服用に注意しましょう。
市販薬であれば相互作用が起こる可能性は低いと考えられますが、心配な場合は自己判断で服用せず、一度医師に相談してみるのがおすすめです。
ドラッグストアなどで市販薬を購入する場合には、薬剤師に相談してみるのもよいでしょう。
2~3か月頭痛が改善されない場合は医師に相談を
頭痛や吐き気、腹痛などのマイナートラブルは、ピル服用によるホルモンバランスの変化が原因と考えられるため、ほとんどの場合は2~3か月服用を続ければ徐々に落ち着いてきます。しかし、2~3か月経った後も頭痛が起こったり、ひどい頭痛に悩まされたりする場合は、一度医師に相談してみてもよいでしょう。
場合によっては、ピルの種類を変更して副作用を抑えることができる可能性もあります。
セルフケアで対処する
ピルを服用中の頭痛は、必ずしもピルが原因とは限りません。寝不足や肩こり、目の疲れなど、頭痛を起こす要因はほかにも考えられます。
日常生活に支障をきたすほどの頭痛でなければ、安易に頭痛薬を頼らず、考えられる原因に適したセルフケアをすることもおすすめです。
たとえば、昼寝をする、適切な睡眠時間を確保する、肩こり解消のためのストレッチを行う、目の周りをマッサージするなどで症状が改善する場合もあります。
ピルの服用中にひどい頭痛が起こった場合は医師に相談を
頭痛の中には血栓症の初期症状である場合や、別の病気につながっているケースもあります。頻繁に頭痛が起きたり長く続いたりする場合は、念のため医師の診察を受けるようにしましょう。また、頭痛薬を飲む場合は飲み合わせがよくない薬を避けるように注意しましょう。
ピルの服用中に頭痛が続いたり、ひどい頭痛に悩まされていたりする場合は、自宅で診察が受けられる“オンライン診察”を検討してみるのもおすすめです。
ひどい頭痛で病院へ行けない、気になる症状を少し相談したい場合などでも、気軽に医師の診察を受けることができます。また、頭痛薬を処方してもらったり、市販薬の服用について相談したりすることも可能です。
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