低用量ピルの避妊効果は99％以上
低用量ピルは経口避妊薬とも呼ばれている薬で、毎日正しく服用すれば99％以上の避妊効果を得ることが可能です。
避妊確率が75.5％といわれるコンドームと比べると、高い避妊効果があることが分かります。
そのため、望まない妊娠を避けたい方などに多く服用されている薬です。
低用量ピルは服用方法により、“Day1スタートピル”と“サンデースタートピル”の2つに分けられます。
それぞれの避妊効果は、生理初日から服用を開始するDay1スタートピルの場合、飲み始めた当日から避妊効果が期待できます。
一方、生理が始まった週の最初の日曜日から服用を始めるサンデースタートピルの場合は服用開始7日目以降から期待でき、毎日忘れずに正しく服用できていれば2シート目からは1日目から避妊効果を発揮します。
低用量ピルの避妊以外の効果について
低用量ピルは避妊効果だけではなく、女性の体に嬉しいさまざまな副次的な効果をもたらします。
生理痛の緩和や生理不順の改善
低用量ピルのそのほかの効果として、もっとも多く挙げられているのが生理痛の改善です。
生理痛は、排卵のときに分泌される黄体ホルモンの作用により、子宮内膜で生理痛の元となる原因物質が増加してしまうことが原因の1つだと考えられています。
低用量ピルは、ホルモンのバランスを整えることで黄体ホルモンの分泌を抑え、生理痛の原因である痛みの物質を増やさないようにします。そのため、生理痛に効果があるといわれているのです。
また、低用量ピルによって安定的にホルモンを摂取することで、ホルモンバランスによる生理周期の乱れを正常にするはたらきもあります。
PMS（月経前症候群）などの緩和
女性特有の悩みでもある生理前のイライラや頭痛などのPMS（月経前症候群）と呼ばれる症状も低用量ピルで改善できる可能性があります。
このPMSの症状は、ストレスなどによるホルモンバランスの乱れが原因の1つとして考えられているため、低用量ピルでホルモンバランスを整えることで改善できる場合もあります。
にきびなどの肌荒れ改善
生理に関する効果のほかにも、低用量ピルには大人にきびなどの肌荒れ症状にも効果が期待できるといわれています。
大人にきびなどの肌荒れは男性ホルモンが原因と考えられており、この男性ホルモンには皮脂を過剰にするはたらきがあるため、にきびなどができやすい状態になってしまいます。
低用量ピルには、この男性ホルモンの作用を抑えるはたらきもあるため、肌荒れを改善させる効果が期待できるのです。
しかし、低用量ピルの種類の中には一時的ににきびを悪化させてしまうものもあるため、使用する際は医師に相談し、しっかりと指導を受けて服用をするようにしましょう。
子宮体がんや卵巣がんなどの予防にも効果的
低用量ピルはホルモンのバランスをコントロールしてくれる働きがあるため、ホルモンバランスの異常が長期的に続くことで引き起こされる子宮体がんの予防にも役立ちます。
また、低用量ピルを服用することで排卵を抑制するため、卵巣の働きによってリスクが高まる卵巣がんの予防にも効果的であるといわれています。
低用量ピルのその他のメリットについて
低用量ピルを使用することで、ライフワークバランスを整えやすくなるメリットがあるという方もいます。
生理のタイミングを把握しやすくなる
低用量ピルを決められた日数どおりに服用することで、自分の生理周期・生理が来るタイミングを把握しやすいというメリットもあるといわれています。特に、ピルを服用する前に生理不順の傾向があった方は、そのメリットを実感しやすいようです。
生理のタイミングをずらすことができる
また、低用量ピルは生理が来る日を自分のタイミングで早めたり遅くしたりすることも可能です。
低用量ピルは配合されているホルモンにより、生理が起こる周期をコントロールしているはたらきもあるので、生理予定日をずらすことが可能なのです。
詳しい生理のタイミングをずらす方法は下記の記事を参考にしたり、医師の説明を聞いたりしましょう。
低用量ピルの効果へ影響が出てしまう場合について
低用量ピルは正しく毎日1錠を服用していれば効果が期待できますが、以下のような場合においては本来の効果が弱まったり、副作用が強く現れてしまったりすることがあるため注意しましょう。
飲み忘れてしまった場合
もっとも低用量ピルの効果へ影響が出ると考えられているのはピルの飲み忘れです。
28錠タイプにおける22〜28日目の偽薬を飲み忘れた場合は問題ありませんが、ホルモンの含まれた実薬を飲み忘れた場合は避妊効果が弱まってしまう可能性があります。
低用量ピルを飲み忘れた場合には適切な対処を取ることが重要なため、以下の記事も参考にしながら、不安になったときはすぐに医師に相談するようにしましょう。
ほかの薬と一緒に飲んでしまった場合
低用量ピルには飲み合わせのよくない薬があるため、ほかの薬を飲む場合は注意しましょう。
薬によっては低用量ピルの避妊効果が弱まってしまったり、マイナートラブルなどの副作用が強く現れたりすることがあります。
もし、ほかの薬を飲む場合は以下の記事を参考にしてみてください。また、医師に適切な判断を仰ぐことも大切です。
下痢や嘔吐で低用量ピルを排出してしまった場合
ほかにも、下痢や嘔吐などにより低用量ピルの服用から数時間しか経っていないのに排出してしまった場合には、避妊効果に影響を与えてしまう可能性もあります。
1回程度なら正しく対処をすれば避妊効果への影響は問題ないと考えられますが、下痢や嘔吐が長く続くようであれば、性交を控えるかコンドームを併用するようにしてください。
低用量ピルの効果は避妊効果だけではない
低用量ピルは、毎日正しく服用することが重要なため、煩わしさを感じる方もいますが、避妊効果だけでなく、女性にとって嬉しい副次的効果をもたらしてくれるメリットがあります。
毎日忘れずに服用するという習慣付けができれば、面倒なことはないといえるでしょう。
心配なことや改善したい症状などがある場合には、まず医師に相談してみてはいかがでしょうか。
病院へ行く時間や手間が面倒という方にはオンライン診療もおすすめです。新型コロナウイルス感染症により活用が広がっているオンライン診療は、自宅で気軽に医師に相談をしたり、診察を受けたりすることが可能です。
また、処方箋も自宅まで配送してくれるため、待ち時間のストレスもありません 。
低用量ピル服用による効果について興味がある方は、まずは気軽にオンライン診療で医師に相談してみるのもよいでしょう。最初は、1〜3シートのピルの服用から始めることで効果を体験してみることも可能です。
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