低用量ピル服用によりむくみが起こる原因
低用量ピルは女性ホルモンの「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」が主成分の薬です。
生理痛の緩和や生理不順の改善など、避妊効果のほかにもさまざまな効果が期待できる薬ですが、低用量ピルの服用を開始すると副作用としてむくみが起こることがあります。
黄体ホルモン(プロゲステロン)に水分を溜め込む作用があるため
低用量ピルの服用によりむくみが起こる場合があるのは、ピルに含まれる女性ホルモンの1つ、プロゲステロン(黄体ホルモン)に水分を溜め込む作用があるためです。
このむくみという副作用により、“低用量ピルを服用すると太る”という印象がある方も多いでしょう。
しかし、低用量ピルには脂肪をつきやすくするような作用はなく、むくみにより体内の水分が増え、見た目や体重に変化を及ぼしているケースがほとんどです。
血栓症の初期症状のため
低用量ピルの服用中に起こるむくみの原因として、気を付けなければならないのが「血栓症」です。
血栓症の初期症状では、ふくらはぎのむくみや痛みが起こることがあります。
血栓症の可能性がある症状は以下のとおりです。
- ふくらはぎのむくみ、痛み
- 手足のしびれ
- 胸の痛みや息切れ
- 激しい頭痛やめまい
- 目のかすみ
- 言語障害
- 湿疹
- 片方の手足の脱力や麻痺
血栓症が起こる確率は、低用量ピル服用者の場合、年間1万人に3〜9人という報告がありますが、一方で妊娠中では年間1万人に5〜20人、出産後では40〜65人と報告されています。このように血栓症の発症リスクは、妊娠中・出産後と比較しても、持病や喫煙の習慣がなければ決して高くはありません。
普段からむくみやすい方でも、低用量ピルの服用中にむくみを感じたり、痛みがあったりする場合はすぐに低用量ピルの服用を中止し、かかりつけの医師を受診するようにしてください。
また、デスクワークなどで長時間同じ体勢だったり、水分不足になったりするとむくみを悪化させるだけでなく、血栓症を起こすリスクも高まるので注意しましょう。
低用量ピル服用開始後にむくみが起こる時期や期間について
低用量ピルの服用開始から1〜2か月は、ホルモンの影響によりむくみのほかにも吐き気や頭痛など、以下のようなマイナートラブルが起こる場合があります。
- 不正出血
- 乳房の張り
- 吐き気
- 頭痛
- 腹痛
むくみやその他のマイナートラブルは軽度なことが多く、低用量ピルが体に慣れるのを待てば自然におさまることが多いので、基本的には心配することはありません。
しかし、症状が強く出たり、体の不調を不安に感じたりしたときには、かかりつけの医師に相談・受診するようにしましょう。
低用量ピルによるむくみを解消する方法
低用量ピルの服用初期のむくみは、生活習慣の改善や低用量ピルの種類の変更によって解消できる場合もあります。むくみが気になる場合は、これから紹介する解消法を実践してみてください。
最低3か月は低用量ピルの服用を続けて様子を見る
低用量ピルの服用開始後にむくみが起こったとしても、3か月は服用を続けてみてください。ほとんどの場合、2~3か月すると体が慣れ、むくみが消失していきます。
ただし、ふくらはぎのむくみや痛み、または胸の痛みや息苦しさの症状が出た場合は、血栓症を起こしている可能性があります。
血栓症の初期症状だと思われる場合には、直ちに低用量ピルの服用を中止し、早めに医師の診察を受けるようにしてください。
低用量ピルの種類を変更する
低用量ピルは、黄体ホルモン(プロゲステロン)の種類によって第1~第4世代に分類されており、低用量ピルの種類を変えることでむくみが軽減する可能性があります。
低用量ピル服用によるむくみが3か月以上改善されない場合や、日常生活に支障が出たりするほどむくみがひどい場合は、医師に相談して低用量ピルの種類を変更してみるのも1つの方法です。
飲酒・塩分を控える
塩分過多の食事やアルコールの飲みすぎは、むくみの原因となってしまうため、できるだけ控えるように心がけましょう。さらに、ビタミンやミネラルなどを積極的に摂取し、健康的な食生活を送ることも大切です。
また、デスクワークなどで長時間同じ姿勢でいることもむくみにつながるため、1時間に1回程度体を動かすようにしましょう。
また、寝不足や運動不足、ストレスの蓄積もむくみを起こす原因になります。ウォーキングや階段の上り下りなどで筋肉を鍛え、十分に睡眠をとるようにしてください。ふくらはぎのマッサージやストレッチで、脚の血行を促進するのもおすすめです。
低用量ピルを服用するとホルモンの作用でむくみやすくなる場合がある
低用量ピルを服用することで、最初のうちはむくみなどのマイナートラブルが起こる場合があります。
しかし、多くの場合は最初の2~3か月でおさまるため、まずは体が慣れるまで服用を続けてみることが大切です。それでも症状の改善がみられない場合は、医師に相談して低用量ピルの種類を変更してみるのもよいでしょう。
ただし、ふくらはぎにむくみや痛みが起こったり、息苦しさなどの症状が現れたりした場合には、血栓症の可能性も考えられるため、すぐに低用量ピルの服用を中止して早めに医療機関を受診するようにしてください。
低用量ピル服用中にむくみなどの気になる症状が現れた場合、オンライン診療なら自宅にいながらすぐに医師に相談することができます。また処方薬も自宅に届けてくれるため、時間を有効活用できます。
待ち時間のストレスや他人の目を気にすることもなく受診できるため、なかなか病院やクリニックに足を運べないという方はオンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。
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