PMSを疑ったときの対応
対応(1)セルフケアを試す
PMSを疑う症状が現れたら、まずセルフケアで様子を見てみましょう。PMSは生活習慣の改善などセルフケアをすることで緩和する可能性があります。そのため疑わしい症状が現れたときは、後述するセルフケアを実践してみましょう。
対応(2)生活に支障がある場合は病院を受診
セルフケアをしても症状が改善しない場合や、日常生活が困難なほど症状が辛い場合には、我慢せず病院を受診することが大切です。「生理前に毎回気分が落ち込む」など症状が生理と関係している可能性が高い場合は婦人科の受診を検討しましょう。
ただし精神的な症状が強く、生理と関与しているかよく分からない場合には心療内科の受診を検討してもよいでしょう。
PMSのセルフケア
PMSが疑われる際に試したいセルフケアについてご紹介します。
セルフケア(1)症状を記録しておく
PMSは症状が多様かつ、現れる時期にも個人差があります。そのため、まずはいつ頃どんな症状が現れたかについて記録しておきましょう。2か月以上記録しておくと、自分のサイクルが把握できるようになる可能性があるほか、病院を受診する際にも医師に症状を伝えやすくなります。
セルフケア(2)生活習慣を改善する
PMSは生活習慣を整えることによって改善が期待できるといわれています。まずは、生活のリズムを整え、夜ふかしをしない、決まった時間に食事を取るなどの習慣を身につけるとよいでしょう。また、以下で述べるような運動習慣や食生活の改善も効果的です。
セルフケア(3)適度な運動を行う
PMSは適度な有酸素運動を行うことによって改善が期待できます。自宅でもできるようなストレッチやヨガなどのほか、散歩やウォーキングなども効果的です。
セルフケア(4)食生活を改善する
食事面ではファストフードなどを避け、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。また、アルコールやカフェイン、あるいは糖分の多いチョコレートなどは症状を悪化させる可能性があるため、取りすぎないようにしましょう。
セルフケア(5)サプリメントなどの使用を検討する
生活に支障をきたすほどではないもののPMSの症状が気になるという場合、市販のサプリメントなどを服用することを検討してもよいでしょう。ただし効果は限定的になるため、服用してもよくならない場合には病院の受診も検討しましょう。
PMSの症状の緩和が期待できる成分としては、以下のようなものが挙げられます。
- カルシウム
- ビタミンB6
- チェストベリーエキス など
病院での対応
PMSの症状によって生活に支障をきたしている場合には、病院の受診を検討しましょう。診察の結果PMSと診断された場合、生活指導が行われるほか、薬物治療によって症状の緩和が期待できます。PMSで処方される治療薬には以下のようなものがあります。
PMSの主な治療薬
- 低用量ピル……PMSの原因となる女性ホルモンの変動を抑えることにより、症状を緩和します。
- 各症状を抑える治療薬……痛みの症状が強い場合には鎮痛剤、精神的な症状が強い場合には抗不安薬、むくみの症状が強いときは利尿剤などが処方されます。精神症状が特に強い場合は、抗うつ剤の処方が検討されることもあります。
- 漢方薬……体質や症状に応じて漢方薬の処方が検討されることもあります。
PMSに困ったら病院の受診を検討
PMSを疑う症状があった場合、まずはセルフケアをして様子を見てみましょう。また、もし生活に支障がある場合には、我慢せずに病院を受診し、医師に相談することが大切です。忙しくて病院に行く時間がないという方は、オンライン診療を検討するのもおすすめです。オンライン診療では、自宅にいながらスマホなどを通して医師に相談をすることができます。