生理痛とチョコレートの関係
生理中にチョコレートを取りすぎると、生理痛などの不快な症状を悪化させる恐れがあります。これには、チョコレートに含まれる砂糖や脂肪分の量が多いという点が関係しています。
生理痛は体が冷えることで血流が悪くなり、痛みのもととなるホルモンが停滞して痛みが強くなることがあります。体を冷やす食べ物の1つに砂糖が挙げられ、チョコレートにも砂糖が含まれるものが多いです。また、脂肪分は多く取ることによって、痛みのもとであるプロスタグランディンというホルモンの分泌を促すため、痛みを強めてしまうことがあるといわれています。
このことからも、生理中はチョコレートを控える、または適量に抑えることを意識し、取りすぎることは避けるようにしましょう。なお、“生理中にチョコレートを食べると経血の量が増える”といわれることもありますが、これには医学的根拠はないといわれています。
生理痛を和らげる食べ物
では、生理中はどのような食べ物を取るとよいのでしょうか。以下では、生理痛を和らげる効果が期待できる主な食べ物をご紹介します。
ホルモンバランスを整える大豆食品
ホルモンバランスを整えるには、納豆、豆腐、味噌、豆乳、おからなどの大豆食品が効果的です。大豆にふくまれるイソフラボンは、女性ホルモン“エストロゲン”と似たはたらきをすることから、ホルモンバランスを整える効果が期待できるといわれています。
体を温める生姜
生理痛を和らげるには、体を温めて血行をよくすることが大切です。生姜は、体を温める効果が期待できる食材として知られています。刻んだり、すりおろしたりして、料理に入れるほか、紅茶に加えてジンジャーティーを楽しむのもおすすめです。
良質なたんぱく質を含む肉類・魚類
たんぱく質を多く含む肉や魚も生理中に積極的に取りたい食材です。肉や魚には、たんぱく質以外にもさまざまな栄養素が含まれます。たとえば、牛肉やマグロなどに含まれるビタミンB6は食欲を抑える効果が期待できるといわれていますし、サンマやサバなどの青魚には生活習慣病の予防にも効果的な必須脂肪酸“DHA”“EPA”が含まれます。
体を温めるハーブティー・ココアなど
生理中はカフェインが入っておらず、体を温める効果が期待できるハーブティーなどの飲み物がおすすめです。特に体を温めるハーブティーとしては、前述の生姜を使用したジンジャーティーのほか、カモミールティーやサフランティーなどが挙げられます。
また、ココアはカフェインが少量入っているものの、血管拡張効果のあるポリフェノールが含まれるため、体を温める意味では効果的です。鉄分も豊富に含まれるため、貧血予防の効果も期待できます。
生理中避けたい食べ物
反対に生理中に控えたい食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか。以下では、生理中は取りすぎないように注意したい食べ物についてご紹介します。
砂糖の入った食べ物・飲み物
前述のとおり、砂糖の多く含まれた食べ物や飲み物は生理中に取りすぎてしまうと、精神的に不安定な状態になることもあります。取りすぎには注意しましょう。
アイスやフルーツなど冷たい食べ物・飲み物
生理痛にお悩みの方は、生理中に体を冷やす食べ物・飲み物を取ることを控えましょう。たとえば、アイスやフルーツなどのデザートはもちろん、よく冷えた飲み物なども注意が必要です。夏場も冷たい食べ物・飲み物は避け、常温の飲み物を取ることを心がけましょう。
コーヒー・紅茶などカフェインの含まれた飲み物
コーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物は少量であれば飲んでもよいのですが、取りすぎを控えるようにしましょう。カフェインには血管収縮作用があり、血行を滞りやすくすることによって、生理痛を悪化させてしまう恐れがあります。
お酒も注意が必要
アルコールの含まれた飲み物も、コーヒー・紅茶同様適量であれば飲んでも構いません。ただし、飲みすぎてしまうと体調が悪くなることもあるため、注意が必要です。
また、鎮痛剤を服用しているときはアルコールを取ることによって、胃の調子が悪くなる恐れがあるため、お酒を飲まないほうがよいでしょう。
ストレスにならない程度に食事にも気を配ることが大切
生理痛を和らげるためには、食事内容にも気を配ることが大切です。ただし、あまり気にしすぎてしまうとストレスの原因となり、かえって生理痛が悪化してしまう恐れもあります。チョコレートなどの甘いものが食べたくなったときは、取りすぎを控えるなどの工夫を検討しましょう。