PMSで蕁麻疹が出ることもあるの?
PMSとは、生理前に生じる精神的・身体的な症状のことをいいます。生理開始とともに緩和・消失することが一般的です。
PMSといえば、情緒不安定などの精神的な症状と頭痛・腹痛、むくみなどの肉体的な症状がよく知られていますが、人によっては蕁麻疹をはじめ肌荒れやにきびなど皮膚に関する症状が現れることもあります。
蕁麻疹などが現れる原因
PMSが生じる原因は明らかになっていない部分もありますが、主に女性ホルモンの変動が関与しているといわれています。特に生理前に増加する女性ホルモン“プロゲステロン”は、皮脂腺のはたらきを活性化させるなど、肌への影響も考えられ、通常時のスキンケアをしていても、肌トラブルが避けられないことがあります。
対処法や受診を検討する目安
生理前に蕁麻疹が出る場合、さまざまな原因が想定され、PMS以外の理由で生じている可能性も考えられます。たとえば、頭痛・腹痛などの諸症状を抑えるために鎮痛剤を服用している場合、鎮痛剤による蕁麻疹(薬疹)などが見られることもあります。
そのため、一度鎮痛剤を飲むのをやめてみるなど、どのようなときに蕁麻疹が生じるのかを今一度確認したうえで、医師に相談するとよいでしょう。場合によっては、婦人科・産婦人科ではなく、皮膚科の受診が必要になるケースも考えられます。
PMSの改善法
蕁麻疹をはじめ、PMSのつらい症状は生活習慣の改善によって緩和が期待できる場合があります。また、婦人科・産婦人科などを受診すると、薬物治療を中心とした治療が検討されることもあります。
以下では、PMSの主な改善法や病院で行われる治療法についてご紹介します。
生活習慣による改善
PMSと思われる症状が気になる場合、まずはいつ、どのような症状が現れたかを記録するなど、自分のリズムを把握することから初めてみるとよいでしょう。症状が顕著に現れている時期は、意識的にリラックスタイムを設けたり、仕事量を制限したりして、負担をかけすぎないようにすることが大切です。
またPMSの生じる時期は、カルシウム・マグネシウムなどの栄養素を積極的に取ることが望ましいといわれています。一方でカフェインやアルコールの摂取、喫煙などは控えましょう。
病院での治療法
PMSは婦人科・産婦人科で治療が検討される場合もあります。主な治療薬としては、女性ホルモンの変動を抑えるための低用量ピルや、痛みに対する鎮痛剤、むくみに対する利尿剤、精神的な症状に対する精神安定剤などお悩みの症状に対する対症療法が挙げられます。また、患者さんの体質に合わせて漢方薬の処方が検討されることもあります。
PMSの症状が気になるときの受診する目安
生理前の諸症状が生活に支障が出るほどつらいというときは、我慢せずに婦人科・産婦人科を受診してみましょう。婦人科・産婦人科では、そのほかの病気が隠れていないかどうか診察を行ったうえで、PMSと判断できれば前述のような治療方法を検討することが一般的です。
受診が不安な場合は、事前にPMSの診察を行っている病院かどうか確認してから受診してもよいでしょう。
蕁麻疹などPMSの症状にお悩みの際は病院の受診を検討
生理前に生じる蕁麻疹などのさまざまな不調はPMSである可能性があります。生活に支障が生じるほどひどい場合には、我慢せず婦人科などの受診を検討しましょう。
また、蕁麻疹などの肌トラブルの場合、生理の開始と同時に消失する可能性もあります。ただし症状が強い場合や、生理開始後もよくならない場合には婦人科や皮膚科など病院を受診することを検討するとよいでしょう。病院へ行く時間がないという方は、オンライン診療を活用するのもよいでしょう。