PMSの症状に味覚障害はあるの?
女性の場合、味覚や味の好み、食欲などはホルモンバランスの変化などに伴い、影響を受けることが知られています。実際に月経直前には食事量が増え、甘いものが食べたくなったり、味に対する感度が下がったりするという研究報告もあります。
ただし、PMSなど月経周期によって味覚障害(味覚の変化)が起きることについては、いまだ明らかになっていない部分もあり、今後も調査や研究が必要とされています。
味覚障害とは
そもそも、味覚障害とはどんな状態なのでしょうか。どのようなことが関係して発症するのでしょうか。
味覚障害とは、これまでと同じ食べ物を食べても突然味が薄く感じるようになったり、味がまったく分からなくなったりすることをいいます。人によっては、食べる前から口の中に苦味などを感じるようになる方や、特定の味だけ分からなくなる方もいます。主な原因は加齢や偏った食生活、病気、がん治療などが関係して発生します。
【味覚障害の具体的な症状】
- 味がよく分からなくなる
- 味がまったく分からなくなる
- 食べる前から苦味・塩味・渋みなどを感じるようになる
- 甘味、苦味、酸味、塩味、旨味のうち、1~2種類しか感じることができなくなる
- 薄味のものでも濃く感じる
- 口の中の一部だけ味がよく分からなくなる、またはまったく分からなくなる
PMSの主な症状
月経前症候群(PMS)の症状は大きく分けると、精神的な症状、自律神経に関わる症状、身体的な症状の3つに分けられます。どの症状も生理開始とともに緩和・消失することが特徴です。PMSにはおよそ150~200種類もの症状があり、症状の現れ方や度合いも人によってさまざまです。
症状(1)精神的な症状
生理前に気分が落ち込みやすくなるほか、怒りやすくなる、不安が強まる、眠くなる、集中力が低下するなどの症状がみられます。特に精神的な症状が強い場合、月経前不快気分障害(PMDD)と診断されることもあります。
症状(2)自律神経に関わる症状
自律神経に関わる症状としては、食欲の低下や増加による過食、めまい、だるさなどが挙げられます。
症状(3)身体的な症状
生理前に頭痛・腹痛・腰痛などの痛みが生じるほか、むくみやお腹・胸の張りなどが気になる方もいます。
PMSや味覚障害が気になるときに受診したい診療科
生理前の味覚の変化が気になる場合、耳鼻咽喉科や婦人科の受診を検討しましょう。
味覚の違和感以外に気になる症状がない場合は、まず耳鼻咽喉科の受診を検討してもよいでしょう。ただし、味覚の違和感以外にも気分の落ち込みや痛みなどPMSを疑うような症状が散見された場合は、まずは婦人科の医師に相談するとよいでしょう。
気になる症状があれば病院の受診を検討
生理前は人によってさまざまな症状が現れることがあります。生活に支障をきたす場合には、我慢せず病院の受診を検討しましょう。病院へ行く時間がない方や医師と対面するのに抵抗がある方は、オンライン診療を活用してみるのもおすすめです。