ピルを正しく飲めば排卵痛は起こらない
ピルを飲むとホルモンの分泌に影響を及ぼし、卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモンの分泌量が少なくなります。これにより卵胞(卵巣の中にある、卵子を包んでいる袋のようなもの)の発育と排卵が抑えられます。つまりピルの服用中は基本的に排卵が止まるため、“排卵痛が起こることはない”と考えられます。
なぜピルを飲んでいるのに排卵痛のような痛みが起こるの?
ピルを飲んでいるのに排卵痛が起きた場合は、何らかの原因で排卵が起こってしまったか、排卵痛ではなく別の原因による痛みであると考えられます。考えられる原因は以下のとおりです。
ピルを正しく飲んでいなかった
排卵を止めるには、少なくとも7日間連続でピルを服用する必要があるとされています。さらにピルを初めて服用する場合、服用開始のタイミングは月経が始まってから5日目まで、または確実に妊娠していないと断言できればいつでもよい、というのが一般的です。
排卵は次の月経開始日の約14日前に起きるとされているため、月経周期が28日なら月経開始から14日目、32日なら月経開始から18日目頃に排卵が起きると考えられます。しかし排卵日がずれることも珍しくなく、特に月経の時期にかかわらずピルの服用を始める場合、服用開始時期が排卵日周辺にかぶってしまい、排卵痛を感じる可能性もゼロではありません。
また継続して服用していても、途中で飲み忘れがあったなど正しく飲めなかった場合は排卵が起こる可能性があります。特にシートの最初の頃に3錠以上の飲み忘れがあった場合は、排卵が起こる可能性が高まるとされています。
ピルの副作用
ピル服用中に、副作用として下腹部痛が起こることもあります。特に副作用は服用し始めに起こりやすく、吐き気、頭痛、乳房のはり、むくみ、下痢、体重増加などが現れることがあるとされています。ただし、長くとも2~3シートの服用が終わるころには体が慣れて、副作用が起こらなくなることが一般的です。
もともと生理痛が重い
28錠タイプなら、偽薬である最後の7錠の服用期間中、21錠タイプなら休薬期間中に消退出血(女性ホルモンの低下により起こる子宮からの出血であり、通常の生理も消退出血の一種)が起こります。ピルは月経困難症など生理痛が重い場合に処方されることがあります。この場合、ピルの服用によって痛みなどの症状は軽減されますが、完全にはなくならない人もいます。言い換えればピルを飲んだからといって生理痛がなくなるとは限りません。そのため、ピルを飲んでいるのに起こる排卵痛のような痛みは、生理痛の可能性もあるのです。
病気の可能性も
排卵痛だと思っている痛みの原因が、実は病気である可能性もあります。たとえば子宮内膜症であれば持続的な下腹部痛のほか、腰痛や性交痛、排便痛などを感じることがあります。そのほか、子宮腺筋症であれば月経時以外にも下腹部痛や腰痛を感じたり、子宮筋腫であれば筋腫(腫瘍)自体が痛んだりすることがあります。
ピルを飲んでいるのに排卵痛のような痛みが起こったら?
ピルを飲んでいるのに排卵痛のような痛みを感じる場合は、早めに婦人科の受診を検討し、原因をはっきりさせることが大切です。前述した子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症といった病気が原因の場合は治療が必要となりますし、副作用が長引いているといった場合はピルの種類変更が検討されることもあります。そのため、気になる症状がある場合は早めに医師に相談し、適切な対処をしてもらうのがよいでしょう。
排卵痛のような痛みが続く場合は受診を考えよう
ピルを飲んでいるのに排卵痛が起こる場合、ピルの飲み始めに偶然排卵が起こってしまったか、ピルを飲み忘れて排卵が起こった、または痛みは排卵痛ではなく、ピルの副作用や病気が原因の下腹部痛の可能性があります。
そのため、排卵痛のようなものを感じた場合はまず原因をはっきりさせることが大切です。何度も排卵痛のような痛みを感じる、継続的に痛みを感じるといった場合は早めに婦人科の受診を検討するとよいでしょう。
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