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低用量ピルでリスクが上がる病気があるって本当? 改善や予防が期待できる病気も!

低用量ピルでリスクが上がる病気があるって本当? 改善や予防が期待できる病気も!

低用量ピルは血栓症など、特定の病気のリスクを高めることがあります。その一方で、改善や予防ができる病気もあるため、メリットとデメリットをよく理解して服用しましょう。ここでは、低用量ピルでリスクが高まる病気、改善・予防ができる病気について詳しく解説します。

医師監修

低用量ピルでリスクが高まる病気

低用量ピルを飲むと、発症リスクが高まる病気がいくつかあります。代表的なものが血栓症(血が固まって血管がつまる病気)で、脳の血管がつまって起きる脳梗塞も同様にリスクが高まります。

これは、低用量ピルに含まれるエストロゲン(女性ホルモンの一種)に、生理や出産時の出血を固める作用があるからです。ただし、低用量ピルは、以前主流だった中用量ピルに比べて含まれているホルモンの量が少なく、血栓症のリスクもより低くなっています。

血栓症以外では、子宮頸しきゅうけいがんの発症リスクもやや高まるといわれています。ただし、低用量ピルによって子宮頸がんの原因となるHPVウイルスに感染しやすくなるわけではなく、長期間の服用でウイルスを排除しづらくなることが原因とされています。新しい感染に関しては、HPVワクチンの接種やコンドームの使用によって、ある程度予防できるといわれています。

これらの病気の予防と早期発見のため、低用量ピル服用中は通院時に血栓症の症状が現れていないか問診で確認する ほか、1年ごとの子宮頸がん検診などの各種検査を受けることが推奨されています。

低用量ピルが服用できない病気

血栓症のリスクがさらに高まったり、ほかの病気が悪化、再発したりする可能性もあるため、特定の病気の患者である、または既往歴や家族歴がある場合は、低用量ピルの服用ができないこともあります。

たとえば、以下に当てはまる場合は服用できません。

  • 血栓性静脈炎、肺塞栓症などの患者、または既往歴がある
  • 肺高血圧症または心房細動が伴う心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴がある心臓弁膜症の患者
  • 血管病変を伴う糖尿病患者
  • 抗リン脂質抗体症候群患者
  • 表在性血栓性静脈炎患者
  • 炎症性腸疾患患者
  • 妊娠高血圧症候群の既往歴がある
  • 血栓症の家族歴がある  など

また、乳がんや子宮頸がんに現在かかっている場合、かかった経験がある場合は低用量ピルを服用できないこともあるので、医師とよく相談してください。

低用量ピルで改善・予防できる病気

低用量ピルでリスクが高まる病気がある一方で、改善や予防できる病気もあります。まず、生理痛や気分の不調など、生理前~生理中のさまざまな症状を改善する効果が期待できます。

これらの症状が重い場合は月経前症候群(PMS)や月経困難症と診断されることもあり、月経困難症に関しては、低用量ピルが治療薬として承認されていて医療保険が適応される場合もあります。また、経血量が異常に多い状態を過多月経といいますが、これも低用量ピルで改善できるといわれています。

さらに、子宮内膜症の一種であるチョコレート嚢腫(卵巣の中に袋状の病巣ができる病気)を小さくする効果も期待でき、子宮内膜症の治療薬や手術後の再発予防策として低用量ピルが使われることがあります。こちらも医療保険が適用可能です。

そのほか、排卵が止まって卵巣が傷つくことが減り、卵巣がんのリスクが低下したり、エストロゲンの作用が打ち消されて子宮体がんのリスクが低下したりするともいわれています。また、大腸がんや良性乳房疾患のリスク低下 、子宮筋腫の縮小、貧血改善などにもつながるとされています。

低用量ピルは病気のリスクを高めることがあるが改善・予防もできる!

低用量ピルは血栓症や子宮頸がんなどのリスクを高めることがありますが、大幅にリスクが上がるわけではないので、定期的な検診を心がければ過度に心配する必要はないでしょう。もし不安な場合は、医師に相談してみてください。

また、低用量ピルによってリスクが下がる病気や改善される病気も数多くあるため、メリットとデメリットをよく理解して服用しましょう。

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ルサンククリニックでは、お仕事やご家庭の都合で来院が難しい方のために、自宅に居ながら24時間いつでも診療が可能なオンライン処方サービスPills U(ピルユー)を提供しています。低用量ピルの服用を始めたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

なお、当クリニックのオンライン診療では、月経困難症や子宮内膜症といった婦人科系疾患の治療を目的とした場合でもピル処方は自由診療(保険適用外)となります。あらかじめご了承ください。

下腹部痛や腰痛、頭痛、排便痛、性交痛、月経異常など、上記の病気が疑われる症状がある際には、先に他医療機関の婦人科などで診察・検査を受けていただくようお願いいたします。

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