低用量ピルで生理を止めることはできる?
まずは、低用量ピルで生理を止めることはできるのか詳しく解説します。低用量ピルを服用している際の定期的な出血は、休薬期間にホルモン量が減って子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる排卵を伴わない出血であり、正確には消退出血と呼ばれます。今回は、分かりやすいように消退出血のことを生理と表現します。
低用量ピルで生理を止めることは基本的にできない!
低用量ピルは生理を止める薬ではありません。しかし、低用量ピルを飲むことでホルモンバランスを整え、生理の周期を規則正しくすることができます。低用量ピルを飲むときは、1シートごとに7日間の休薬期間(28錠タイプの場合は7錠の偽薬を飲む偽薬期間)をとる必要があり、この期間に数日間の生理が起こります。そのため、低用量ピルを正しく飲んでいれば規則正しく生理がきます。
ただし、重度の生理不順や子宮に原因がある生理不順の場合、低用量ピルを飲んでいても生理が規則正しくこないことがあります。その場合は早めに医師に相談しましょう。
“ヤーズ”や“ヤーズフレックス”なら生理を3か月に1度に
低用量ピルにはさまざまな種類があり、“ヤーズ”や“ヤーズフレックス”なら、生理を3か月に1度だけにすることができます。ヤーズやヤーズフレックスの飲み方は生理が始まった日から3シート(84日間)飲み、4日間休薬し、また3シート飲むというサイクルを繰り返します。4日間の休薬期間に生理がくるため、生理は3か月に1度になるのです。
ただし、最初から3シート処方してもらえるわけではなく、最初は1シート処方してもらい、経過を見て続けてもいいか医師が判断します。さらに、2シート目の頃に不正出血(不正性器出血)が起こることがあり、3日以上続いた場合は4日間休薬し、新たに次のシートを始める必要があります。
また、ヤーズやヤーズフレックスは、月経困難症治療の保険診療でも用いられます。ただ単純に生理の頻度を少なくすることだけが目的の場合は処方してもらえないことがあります。
低用量ピルで生理日を調節することはできる
低用量ピルで生理を長期間止めることはできませんが、生理日を調節することはできます。たとえば、生理日を早めたい場合は、早めたい生理の前の周期の生理5日目までに新しいシートのピルを飲み始め、生理を始めたい日の2日前まで飲み続けます。
遅らせたい場合は、遅らせたい生理の5日程度前からピルを飲み始めます。飲んでいる間は生理が起こらず、最大で10日ほど遅らせることができます。
種類によっては服用方法が異なる場合もあるため、生理日を調節したいときは医師に相談するのがおすすめです。一度起こってしまった生理を途中で止めることはできないので、生理日をずらしたい場合は事前にしっかり計画しておきましょう。
低用量ピルで生理時の経血量を減らせる
低用量ピルを飲むことで、生理の際の経血量を普段より減らすことができます。実際に、2周期以上低用量ピルを使ったところ、経血量が43%減少したというデータもあります。
低用量ピルで経血量が減る理由は女性ホルモンにあります。通常はエストロゲンという女性ホルモンの分泌がピークに達すると排卵が起こり、その後、妊娠できるようにする準備として子宮内膜を厚くするためにプロゲステロンという女性ホルモンが分泌されます。つまり、プロゲステロンの分泌が多ければ子宮内膜も厚くなり、剥がれ落ちる子宮内膜が含まれている経血量が多くなるのです。
しかし、低用量ピルにはエストロゲンが含まれているため、服用後は体内でエストロゲンの分泌をする必要がなくなり、同時に排卵も止まります。排卵が起こらなければプロゲステロンも分泌されないため、子宮内膜も厚くならず、結果的に経血量が少なくなります。
低用量ピルで生理を止めることはできないが生理日の調節や経血量を減らすことはできる
低用量ピルで生理を止めることは基本的にできません。ただし、ホルモンバランスが整うことで規則正しく生理が起こったり、飲むタイミングを工夫することで生理日の調節をしたりすることはできます。さらに、ピルを飲むと経血量も減るとされているため生理が楽になる可能性も高いです。
生理日を予定に合わせてずらしたい、生理のときの経血量が多くて困っているという方は、一度医師に相談してみるとよいでしょう。
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