低用量ピルの主成分は女性ホルモン
低用量ピルには、女性ホルモンの卵胞ホルモン（エストロゲン）と黄体ホルモン（プロゲステロン）が含まれています。低用量ピルを飲むと、体の外から女性ホルモンを取り入れることができるため、ホルモンが十分にあると脳が判断して体の中で自ら分泌する女性ホルモンが少なくなります。これによって排卵が起こらなくなることで避妊につながります。
低用量ピルの女性ホルモンによる効果とは？
低用量ピルに含まれる女性ホルモンは排卵を止めて妊娠を避けるだけでなく、ほかにもさまざまな効果をもたらすといわれています。詳しく見ていきましょう。
生理中～生理中のさまざまな症状の改善
生理前～生理中には、さまざまな病的症状が現れることがあります。生理中の下腹部痛や腰痛、吐き気、頭痛などの症状は月経困難症、生理前の数日間に起こる頭痛や眠気、イライラ、肌荒れなどの症状は月経前症候群（PMS）と呼ばれることもあります。
月経困難症は、プロスタグランジンという物質が子宮を収縮させたり、血流に乗って全身に影響を与えたりすることで起こります。低用量ピルはプロスタグランジンを抑え、さらに子宮内膜を薄く保って経血の量を減らすことで、月経困難症の症状緩和につながります。
また、月経前症候群（PMS）は、排卵によってプロゲステロンがたくさん分泌されることが原因です。低用量ピルを飲むとこのプロゲステロンの大量分泌を抑えることができるので、月経前症候群（PMS）の改善にもつながります。
卵巣がん・子宮体がんのリスクを低下させる
卵巣がんは卵巣にできる悪性の腫瘍、子宮体がんは子宮体部（胎児が育つところ）にできる悪性の腫瘍です。
卵巣がんの原因は、遺伝のほか、排卵が繰り返されることやゴナドトロピンというホルモンの作用などにあるといわれています。低用量ピルを飲むと排卵が止まり、排卵による卵巣の損傷やゴナドトロピンにさらされることが少なくなり、卵巣がんのリスクが下がるとされています。また、低用量ピルに含まれるプロゲステロンの量が多いほど卵巣がんのリスクが下がるというデータもあります。
また、子宮体がんは、低用量ピルに含まれるプロゲステロンが子宮内膜に作用することで、発症リスクが低下するといわれています。
にきびを改善する
にきびの原因は、プロゲステロンやアンドロゲンというホルモンだと考えられています。先ほど説明したように、低用量ピルを飲むと、すでに必要なプロゲステロンが分泌されていると脳が判断することで、それ以上のプロゲステロンの分泌を抑えることができます。
さらに、低用量ピルにはアンドロゲンの分泌を抑えるはたらきもあるため、これらのはたらきによってにきびの予防・改善につながります。
ただし、低用量ピルは肌荒れの治療薬として認められているわけではありません。そのため、あくまで副効用であることは覚えておきましょう。
低用量ピルの女性ホルモンでさまざまな効果が期待できる！
低用量ピルは、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンが主成分の薬です。これによって排卵が止まり、避妊をすることができますが、それ以外にもさまざまな効果が期待できます。たとえば、月経困難症の治療や月経前症候群（PMS）の症状改善、卵巣がんや子宮体がんのリスク低下、にきびの改善などです。
ただし、低用量ピルは卵巣がんや子宮体がんのリスクを下げることを目的とした薬や、にきびなどの治療薬ではないので、あくまで副効用として期待できるのみだと考えておきましょう。
低用量ピルを始めるためには、まず医療機関を受診する必要があります。婦人科などがある医療機関を直接受診するか、クリニックなどで実施しているオンライン診療を利用することで処方してもらえます。
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ルサンククリニックでは、お仕事やご家庭の都合で来院が難しい方のために、自宅に居ながら24時間いつでも診療が可能なオンライン処方サービスPills U（ピルユー）を提供しています。低用量ピルの服用を始めたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
なお、当クリニックのオンライン診療では、月経困難症や子宮内膜症といった婦人科系疾患の治療を目的とした場合でもピル処方は自由診療（保険適用外）となります。あらかじめご了承ください。
下腹部痛や腰痛、頭痛、排便痛、性交痛、月経異常など、上記の病気が疑われる症状がある際には、先に他医療機関の婦人科などで診察・検査を受けていただくようお願いいたします。
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