低用量ピルを始めるときに血液検査は必要?
日本産科婦人科学会の『低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)』によれば、低用量ピルの初回処方時に必要な検査は、身長・体重測定、血圧測定の2つで、月経困難症の改善が目的の場合はその原因を明らかにする検査などを行う必要があります。
そのほか、問診と、医療機関によっては内診が行われることもあります。血液検査は必須ではなく、患者さんからの希望がある場合や、医師が必要と判断した場合に行われることがあります。
低用量ピルの初回処方時に血液検査を行うか判断するポイントは、血栓症のリスクがあるかどうかです。低用量ピルの重大な副作用の1つには、血栓症(血液のかたまりができ、血管がつまる病気)のリスクが高まるというものがあります。
血栓症の家族歴や肝障害、軽度の高血圧症などがある人は、もともと血栓症のリスクが高く、低用量ピルを飲むことでさらにリスクが高まるため、処方は慎重に検討されます。このような場合は、処方時に血液検査を行い、低用量ピルを服用しても問題ないか判断する場合があります。
低用量ピル服用中に血液検査は必要?
低用量ピルの服用が始まった後も、通院時ごとの定期的な検査が必要です。基本は、正しく服用できているか、副作用や気になる症状はないかを尋ねる問診と血圧測定、体重測定であり、半年~1年ごとに血液検査、また、1年ごとに子宮がんの検査を行うことが推奨されています。
血液検査の内容は、血液学的検査と血液生化学検査というものです。これは、赤血球や白血球などの数を調べたり、コレステロールや中性脂肪の状況を調べたりする検査で、健康診断などでも行われる一般的なものです。
必要に応じて、マンモグラフィーや乳腺超音波検査といった乳房検査(家族に乳がん患者がいる場合は1年ごと、しこりが発見された場合はその都度行う)、骨盤内の超音波検査、性感染症検査なども行うことがあります。
血液凝固系検査が行われることも
血栓症のリスクが高い場合は、血栓症を発症していないか調べるために、血液検査の際に血液凝固系検査を行う場合があります。血液凝固系検査は、一般的にはVTE(血栓症の一種である静脈血栓塞栓症)を疑う症状が出た際に行われる検査です。
VTEが疑われる症状がある場合
・激しい腹痛がある
・激しい胸痛、息苦しさ、押しつぶされるような痛みがある
・激しい頭痛がある
・視野が狭くなる、見えにくい所がある、舌がもつれる、失神、けいれん、意識障害がある
・ふくらはぎの痛み、むくみ、握ったときに痛む、赤くなっているなどの症状がある
上記のような症状が出た場合は、すぐに医師に相談して検査を受けましょう。
医療機関によっては低用量ピル処方時に血液検査を行う場合も!
低用量ピルを始めるときの血液検査は必須ではありません。服用が始まった後は、半年~1年ごとに赤血球や白血球、コレステロールや中性脂肪の状態を調べる血液検査を受けましょう。
定期健康診断などで血液検査を受けない場合は、別途検査の機会を設けるとよいでしょう。また、血栓症のリスクが高い場合は医師の指示に従って検査を受けるようにしましょう。
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